
著者所有の財布(一部)
財布はスマートフォンや服と同じく、外に出かける時に多くの人が持ち歩く必須アイテムです。
お札を入れる。小銭を入れる。カードを入れる。身分証を入れる。
しかも、自分にとって大事なお金やカードを入れて持ち歩くことを考えると、ある意味ではスマホ以上に重要なアイテムと言えるかもしれません。
そんな財布は、物心ついた時から当たり前のように存在しています。
でも、ふと考えてみると不思議です。
一番最初の財布は、いったい誰が作ったのでしょうか。
そして、どのような歴史をたどって、今の私たちが使っている長財布や二つ折り財布、ミニ財布へと進化してきたのでしょうか。
今回は、当たり前すぎて普段あまり考えない「財布の歴史」について、財布の森らしくわかりやすく見ていきたいと思います。


財布の登場!一番最初の財布は誰が考えた?
まず気になるのが、「財布を発明したのは一体誰なのか」ということです。
スマートフォンなら、スティーブ・ジョブズ氏やiPhoneを思い浮かべる人も多いと思います。
しかし財布は、スマートフォンのように「この人が作りました」と名前が残ってはいません。
歴史上の天才がある日突然、
「財布を作りました!」
と発表したわけではないのです。
財布は、お金や大切な物を持ち歩く必要から、世界各地で自然に生まれていった道具の一つだと考えるのが自然です。
つまり、財布には明確な発明者はいませんし、そもそも発明品ではないからです。
人が何かを交換する。
お金を使う。
大切な物を持ち歩く。
その必要が生まれた時、それを入れる袋や小さな入れ物が必要になりました。
それが、財布のご先祖様です。
Wallet(ウォレット)は14世紀頃にはあった
英語の「wallet(ウォレット)」という言葉は、14世紀後半ごろには使われていたとされています。
ただし、当時のwalletは、今のような薄い長財布や二つ折り財布ではありません。
意味としては、袋、大きな財布、旅人が使う背負い袋のようなものに近い存在でした。
ちなみに14世紀後半を日本でたとえると、江戸時代よりもずーっと前です。
鎌倉時代の終わり頃から、南北朝時代、室町時代の初め頃。
後醍醐天皇や足利尊氏の名前が出てくる頃と言えばわかりやすいでしょうか。



そう考えると、かなり昔から「大切な物を持ち歩くための袋」のような存在があったことがわかります。
ただし、ここで大切なのは、walletという言葉が14世紀後半ごろに確認できるというだけ。
財布のような入れ物(役割を持つ物)のそのものは、もっと昔から世界各地にあったと考えられることです。
お金や大切な物があれば、それを守って持ち歩くための入れ物が必要になる。
その素朴かつ必然の発想こそが、財布の歴史のはじまりです。
日本で財布のご先祖様はいつからあった?
では、日本ではいつ頃から財布のようなものが使われていたのでしょうか。
結論から言うと、日本でもお金や大切な物を入れる袋物は、かなり古くから使われていたと考えられます。
ただし、今のような長財布や二つ折り財布があったわけではありません。
昔の日本では、銭や砂金、切銀などを入れるための袋物が使われていました。
鎌倉時代には宋銭などの銭が流通していたため、銭を持ち歩くための袋のようなものは使われていたと考えるのが自然です。
ただし、鎌倉時代に今のような「財布」という名前で呼ばれ、誰もが現在の財布と同じ感覚で持ち歩いていたとは言い切れません。
あくまで、財布の役割を持ったご先祖様のような存在です。



日本で金銭を持ち歩く文化がより一般的になり、財布らしい道具として広がっていくのは、近世、つまり江戸時代以降と考えると分かりやすいです。
江戸時代には、銭を入れる「巾着」や、懐に入れて持ち歩く「紙入(かみいれ)」、紙幣や大切な紙類を入れる「札入(さついれ)」のような道具が使われるようになります。
今の長財布や二つ折り財布とは形が大きく違います。
しかし、お金や大切な物をまとめる。
落とさないように持ち歩く。
必要な時に取り出せるようにする。
この「役割」だけを見れば、巾着や紙入も立派な財布の仲間です。
まとめると、日本ではお金や財産を入れる袋物は古くからあり、財布文化として広がったのは江戸時代頃から。
そして「財布」という言葉が使われるようになっていくのは、江戸時代後期頃からと考えると自然です。
ただし、この時点ではまだ、私たちが今イメージする長財布や二つ折り財布とは少し違います。
財布はここから、お金の形に合わせてさらに進化していきます。
財布の歴史を分かりやすい年表で見る

著者所有の長財布や二つ折り財布や小銭入れ(一部)
ここで一度、財布の歴史をざっくり整理してみます。

こうして見ると、財布はずっと同じ形だったわけではないことが分かります。
お金の形が変われば、それに合わせて財布の形も変わるという、必然ですがユニークな法則に従ってきました。
財布の歴史は、お金の歴史とほとんど一緒に進んできたのです。
長財布や二つ折り財布はいつからあるの?
では、今の私たちにとってなじみ深い長財布や二つ折り財布は、いつ頃からあるのでしょうか。
まず長財布についてです。
現代の長財布そのものではありませんが、原型に近い存在として明治時代の「札挟み(さつばさみ)」や「札入(さついれ)」があります。
今でも、マネークリップの事を札ばさみと言って販売している事は珍しくないですが、この時の札挟みは薄い板2枚の間に紙幣を挟み、紙幣が折れることを防ぐ道具です。

お札を折らずに持ち歩くという考え方は、まさに長財布に通じています。
また、札入は紙幣を入れるための入れ物で、これも現代の長財布につながる存在と言えます。
明治時代には、新しく発行された紙幣や貨幣の形に合わせて財布が作られるようになりました。
つまり、お札が本格的に使われる時代になったことで、「お札を入れる財布」が必要になったのです。
ただし、ここで言う長財布は、あくまで原型です。
現代のように、お札入れ付き、小銭入れ付き。カードポケット付き、という長財布が広がるのは、もっと後の時代です。

現代的な長財布や二つ折り財布がいつ生まれたのかを、正確に「何年」と断定するのは難しい、「何年頃」と表現しか出来ないと思いました。
なぜなら財布は、誰か一人が発明して一気に広まった道具ではなく、生活の変化に合わせて少しずつ形を変えてきた道具だからです。
ただ、分かりやすい目安になるのが「カード」の普及です。
日本では1960年代にJCBにより国内初のプラスチック製クレジットカードが登場し、その後、キャッシュカードやポイントカードなど、財布に入れるカード類が増えていきました。
歴史は繰り返されます。
カードの登場によって、財布にもカードポケット付きました!
つまり、現代的な長財布や二つ折り財布は、カード社会が始まった1960年代以降に形が整い、1970年代から1990年代にかけて一般的な財布として広がっていったと考えられます!

昔ながらの札入や小銭入れに、カード収納という新しい機能が加わった事で、
「小銭・お札・カード」が揃い、私たちがよく知っている長財布や二つ折り財布の形に近づいていったんですね。
財布はお金の形とともに進化してきた
ここまで見てくると、財布はお金の形とともに進化してきたことがよーく分かります。
硬貨が中心の時代には、巾着や小銭入れのような財布。
紙幣が広がると、札入や長財布のご先祖様のような財布。
カードが広がると、現代的なカードポケット付きの長財布や二つ折り財布へと進化しました!
今私達は財布の大きな進化の真っ只中にいる
そして現代は、キャッシュレス決済の時代です。
スマホ決済やカード決済が広がり、硬貨や紙幣を使わずに買い物できる場面が増えました。
もちろん、現金が完全になくなったわけではありません。
今でも硬貨や紙幣は使いますし、そもそも現金しか使えないお店もあります。
それでも、財布の中に入れる現金の量は昔よりも減った人が多いのではないでしょうか。
ここが、知らず知らず今起きている財布への大きな変化をもたらす事です。
今、私たちはその大きな変化点にいます。
財布の中身が減ると、財布の選び方も変わります。
これまでは、メイン財布といえば長財布か二つ折り財布が中心でした。
収納力があり、お札も小銭もカードもしっかり入るからです。
しかし今は、ミニ財布やフラグメントケース、薄型財布、ウォレットキーケース(財布兼キーケース)のような変わり種の財布も、メイン財布として使いやすくなりました。
昔ならサブ財布だったものが、今ではメイン財布になる。
これがキャッシュレス時代の面白いところです。
つまり、キャッシュレス化によって財布が不要になったのではなく、財布の選択肢が広がったのです。
現代は財布を自由に選べる時代になった

著者が愛用している長財布
財布は、その時代を映す鏡のような道具です。
硬貨の時代には、硬貨を入れる財布、紙幣の時代には、お札を入れる財布、カードの時代には、カードを収納する財布。
そしてキャッシュレス時代には、少ない現金と必要なカードをスマートに持ち歩く財布。
お金の形が変わるたびに、財布の形も変わってきました。
平成の現金決済中心の時代を過ごしてきた人なら、長財布が大人の財布という感覚が強かったかもしれません。
お札を折らずに入れられる、カードもたくさん入る、小銭も入る、レシートも入る。
とにかく収納力がある長財布は、現金をしっかり持ち歩く時代にとても合っていました。


しかし今は違います。
現金をたくさん入れる人もいれば、ほとんど現金を入れない人もいます。
カードを何十枚も持つ人もいれば、スマホアプリにまとめてカードをほとんど持たない人もいます。
つまり、正解の財布がひとつではなくなりました。
長財布でもいい。二つ折り財布でも、ミニ財布でも、フラグメントケースでも、ウォレットキーケースでも何でもいい。
自分の支払い方、自分の荷物の量、自分の生活スタイルに合わせて、自由に財布を選べる時代になったのです。
これは財布好きとして、かなり楽しい時代だと思います。
キャッシュレス時代はどの財布が合っている?おすすめは?
では、キャッシュレス時代にはどの財布が合っているのでしょうか。
結論から言うと、なんでもあり!
長財布も十分にありです。
二つ折り財布もありです。
ミニ財布も、フラグメントケースもありです。
大切なのは、キャッシュレス時代だからといって、無理に財布を小さくしなくてもいいということです。
現金主義の時代は、長財布でも中身がパンパンになることがありました。
お札、小銭、カード、ポイントカード、レシート、入れるものが多かったからです。
しかし今は、キャッシュレス化によって長財布の中身もかなりスッキリさせやすくなりました。
スッキリした長財布は、かなり使いやすいです。
会計時の使いやすさを重視するなら、長財布は今でも非常に優秀です。
二つ折り財布もキャッシュレス時代に合っています、長財布よりコンパクトで、ミニ財布より収納力がある。
携帯性と収納力のバランスが良いので、今の時代でも使いやすい財布です。
ただし、二つ折り財布は厚みが出やすいタイプもあります。
ポケットに入れて持ち歩くなら、薄い二つ折り財布を選ぶとかなり快適です。
参考記事 スリム!厚み1センチと1.5センチ以下の薄い二つ折り財布メンズ用19選
そして、キャッシュレス派ならミニ財布もかなりおすすめです。
現金をたくさん持ち歩かない、カードも必要最低限、支払いはスマホ決済やカード決済が中心。
このような人なら、ミニ財布でも十分にメイン財布として使えます。
ただし、ミニ財布にも弱点はあります。
小さい分、収納力は限られます、お札を折る必要があるものも多いですし、小銭が増えるとすぐパンパンになります。
つまり、会計時の使いやすさにこだわるなら、長財布か二つ折り財布。
携帯性にこだわるなら、ミニ財布。
この考え方が一番分かりやすいと思います。
長財布、二つ折り財布、ミニ財布、ウォレットキーケースを使ってきたもりもりとしては、どの財布にも良さがあり、どの財布にも弱点があると感じています。

完璧な財布は「ない」という見解です!
ハッキリ言いますが、どの財布も一長一短です。
ただし、最近はかなり「良いとこ取り」に近い財布も増えています。
たとえば、お札のサイズギリギリを攻めた「小さい長財布」。
長財布の使いやすさを残しながら、携帯性を高めた財布です。
参考記事 小さい長財布メンズ用オススメ!収納力抜群で携帯性抜群の厳選12選!
また、HallelujahさんのTIDYシリーズのミニ財布版や、ATELIER MOKU(アトリエ・モク)さんの小さく薄い財布SAKUのように、小さいのに会計時に使いやすい財布もあります。
長財布も、小さい財布も、実力がある財布は自然と有名になります。
ブランド名よりも機能性を重視して財布を選びたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
参考記事 便利で有名な財布!ブランド知名度より機能性重視のオススメ8厳選!
それでも財布がなくならない理由
キャッシュレス化が進むと、ふと思うことがあります。
財布はいつか、なくなってしまうのでしょうか。


でも、今のところ財布はなくならないと思っています。
理由はいくつかあります。
まず、現金しか使えない場面がまだあること。
個人店、駐車場、イベント、地域のお店など、現金が必要になる場面はまだ残っています。
そして、完全にキャッシュレスだけで出かけると、スマホの充電切れや通信トラブル、カードの磁気不良などが起きた時に困ります。
少しでも現金が入っている財布があると、それだけで安心感があります。
この安心感はかなり大きいです。
また、財布に入れるものはお金だけではありません。
カード、免許証、レシート(領収書)。
人によっては、家族の写真や大切なメモを入れていることもあります。
財布は、お金だけを入れる道具ではなく、外出時に必要なものをまとめる小さな基地のような存在です。
だからこそ、キャッシュレス時代になっても財布は残ると思います。
形は変わるかもしれません、中身は減るかもしれません。
でも、「大切なものをまとめて安心して持ち歩く」という役割は、これからも必要とされるはずです。
財布は「必要だから持つ物」から「選んで楽しむ物」へ
財布は、昔は必要だから持つ物でした。
硬貨を落とさないため、紙幣をきれいに持ち歩くため、カードをまとめるため。
もちろん、今でも財布は必要な道具です。
しかし現代では、それだけではありません。
キャッシュレス化によって、財布の中身は人それぞれ大きく変わりました。
生活のほとんどをキャッシュレス決済で済ませている人なら、いざという時のお札とカード数枚だけで十分かもしれません。
そうなると、名刺入れのようなカードケースでも財布になります。
極端に言えば、大切な物を入れて持ち歩ける入れ物なら、なんでも財布の役割は果たせるのです。
これは、とても面白い変化です。
昔は、お金の形に合わせて財布を選んでいました。
でも今は、自分の暮らし方に合わせて財布を選べます。
お札をきれいに入れたいなら長財布、携帯性と収納力のバランスを取りたいなら二つ折り財布。
できるだけ身軽に出かけたいならミニ財布、薄さを重視するならフラグメントケース。
鍵も一緒にまとめたいならウォレットキーケース。
財布は、ただお金を入れる道具から、自分の生活スタイルを映す道具へと変わってきたのだと思います。
手に取るたびに少し気分が上がる。
使いやすくて、外に出るのが少し楽しくなる。
そんな財布を選べる今は、財布好きにとって本当に良い時代です。
まとめ:財布はお金とともに進化してきた相棒
財布の歴史をたどると、財布は誰か一人の天才が発明した道具ではなく、人の暮らしの中から自然に生まれた道具だと分かります。
お金や大切な物を持ち歩く必要が生まれた時、それを入れる袋や小さな入れ物が必要になりました。
それが、財布のご先祖様です。


日本でも、銭を入れる袋や巾着、紙入、札入などが使われ、江戸時代頃には財布文化が広がっていきました。
そして明治時代になると、紙幣の登場に合わせて札挟みや札入のような、お札を持ち歩くための道具が使われるようになります。
さらにクレジットカードやキャッシュカードが広がったことで、カードポケット付きの長財布や二つ折り財布が定着していきました。
つまり財布は、いつもお金の形に合わせて進化してきたのです。
硬貨の時代には、硬貨を入れる財布。
紙幣の時代には、お札を入れる財布。
カードの時代には、カードを収納する財布。
そしてキャッシュレス時代の今は、ミニ財布やフラグメントケース、ウォレットキーケースまでメイン財布として選べるようになりました。
しかし、根っこにある役割は変わっていません。
それは、大切な物をまとめて、安心して持ち歩くことです。
昔は、財産を落とさず守るための袋。
今は、お金、カード、身分証、そして自分の生活をまとめる小さな相棒。
財布の進化は、お金の進化であり、暮らしの進化でもあります。
これからさらにキャッシュレス化が進んでも、財布はきっと形を変えながら残っていくと思います。
長財布でもいい、二つ折り財布でもいい、ミニ財布でもいい、薄型財布でもいい。
大切なのは、自分の生活に合った財布を選ぶことです。
そして今、私たちはまさに大きな変化点にいます。
お金の形は、硬貨や紙幣だけではなく、カードやスマホ決済、アプリの中のデジタルなお金へと広がっています。

だからこそ、財布選びは今とても面白いです。
著者も、長財布からミニ財布、更にはウォレットキーケースなどの変わり種を所有しています。
財布の森を立ち上げた2016年頃、クレジットカードは十分に普及していましたが、それでも今レベルのキャッシュレス社会ではなかった。
長財布や二つ折り財布でないと不便な場面もありましたが、今はミニ財布でも十分に行動出来ると実感しています!
つまり、ちょっとコンビニ行ってくる用事から旅行まで、どんな用事でも、今は長財布でもミニ財布でもいいんです!
昔ながらの長財布を楽しむのもいい。
コンパクトな二つ折り財布を選ぶのもいい。
身軽にミニ財布を持つのもいい。
カードケースのような薄型財布をメイン財布にするのもいい。
財布は、ただの入れ物ではありません。
毎日持ち歩く、自分だけの小さな相棒です。


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